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遺品の形見分けとは|時期・マナー・トラブル例をくわしく解説

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遺品整理後の形見分けとは お役立ち知識

「形見分けとはなに?」「形見分けを行う上での注意点は?」こんな疑問をお持ちではないでしょうか。

遺品の形見分けとは、故人が遺した遺品を、生前に親交が深かった人に贈ることです。

宗派や地域によって時期とルールが異なり、贈る品もおおよそ決まっています。

また形見分けを行う遺品の種類によっては、遺産相続や金銭面でトラブルが起きる原因となります。

本ページでは、形見分けの時期や注意点から、具体的な選び方まで解説していきます。

遺品の形見分けとは

形見分けとは、親交が深かった方に対して、故人が遺した遺品の中で「喜ばれる」「縁がある」ものを贈ることです。

必ずしも行う必要はありませんが、故人を偲んでくれる方への礼儀や、マナーを守る意味で、行うのが望ましいといえます。

贈る遺品としては、着物やアクセサリーそして家具など、故人が大切にした喜ばれるものを中心に選ぶのが良いです。

なお基本となる進め方は、宗派や地域によって異なるので、事前にマナーを把握しておくことが大切です。

形見分けを行う時期について【宗派により異なる】

形見分けを行う時期は、仏式であれば忌明け(49日)のタイミングです。

忌中(49日前)は、故人を偲ぶための時期とされるため、形見分けを行わないのがルールになります。

なお宗派によって時期は異なりますので、宗派ごとの適切なタイミングをお伝えします。

1.【仏教】
仏教では形見分けの時期は、忌明けとなる49日を経過した後になります。忌明けの前の時期は、形見分けのタイミングとしては、適切ではありません。

2.【神道】
神道における形見分けの時期は、50日祭を経過した後です。家庭を守る守護神として、神棚に迎え入れた後に、形見分けを行うのがルールです。

3.【キリスト教】
キリスト教では、形見分けといったルールはありません。ですが日本では、故人が亡くなった後の30日目(召天記念日)の後に、形見分けを行います。

形見分けを行う時の4つのマナー

形見分けには、地域や宗派によって異なるものの、基本となるマナーがあります。

  • 高価なものを贈らない
  • 目上の人に贈らない
  • 遺品を包装しない
  • 地域別のマナーを確認する

基本となるマナーを確認して、遺族の間や親交がある方に対して、配慮ある形見分けを行いましょう。

特に注意したい点を、順番にご紹介します。

高価なものを贈らない

形見分けをする遺品は、相続財産の扱いとなる可能性があります。

高額なものを贈ることで、贈与税が発生することがありますので、控えておきましょう。

また形見分けの遺品を複数人に贈る場合は、受け取る相手の中で、不公平感や不満が生じるリスクも考えられます。

目上の人に贈らない

形見分けでは、目上の人に遺品を贈らないのがルールです。

目上から目下に贈るのが基本となりますので、気をつける必要があります。

目上の人に贈る場合には、あらかじめ受け手の希望を確認しておくことが大切です。

遺品を包装しない

形見分け贈る遺品は、ことさらに箱に入れたり包装しないことがルールです。半紙や白い紙で、軽く包装する程度が望ましく、可能であれば手渡しで贈るのが良いです。

また水引きはかけずに、「遺品」「偲び草」などと表書きする程度にとどめておきましょう。

地域別のマナーを確認する

形見分けの基本となるマナーは、宗派によって異なると同時に、地域によっても変わります。

身近に分かる人がいない場合は、葬儀社や遺品整理業者などの専門業者に確かめると良いです。

受け手に縁があり喜ばれるものを選ぶのが大切

形見分けで贈る遺品は、何よりも受け手に縁があり、喜ばれるものを選ぶのが大切です。

ここでは、形見分けで贈る遺品の種類について、それぞれのポイントをご紹介します。

洋服・着物などの衣類

洋服や着物を贈る場合は、クリーニングを行います。

最近では、着物をリメイクしてバッグや数珠入れにすることがあります。

なお誰も着ない衣類が遺されて、そのまま捨てるには忍びない場合は、慈善団体へ寄附を行う方法も選択の1つです。

時計やバッグなどの実用品

時計、バックそして家具などの実用品を選ぶ場合は、受け手の趣向に合うものを選ぶのが大切です。

事前に使えるのものでるかしっかりと確認して、必要に応じてメンテナンスや修復を行っておくのが必要となります。

実用品を贈る場合は、事前に受け手に確認しておくのが、無難といえるでしょう。

アクセサリーや宝石などの貴金属類

故人が生前大切にしていたアクセサリーや宝石も、形見分けを行う遺品の1つです。

汚れが目立つものがあれば、きちんと手入れしてから贈るようにしましょう。

ただし高額なものは、資産価値があると評価され、被相続人に贈与税が発生することがありますので、注意することが必要です。

形見分けで起こるトラブルとは

形見分けで大きなトラブルに発展するのが、故人と関係のない人物からの要求や、相続トラブルの問題へつながるパターンです。

故人を偲ぶための形見分けで、トラブルを起こさないように、注意しておくべき点をお伝えします。

故人とは関係ない人物からの要求

形見分けを行うときに、故人とは関係がない人物が表れて、換金可能な遺品を要求されるトラブルがあります。

故人を偲ぶ心のスキをついて、突然現れることが多いので、故人との関係がはっきりしない人物を警戒する必要があります。

費用負担をめぐる遺族間のトラブル

遺族間で相続手続きが終わった後に形見分けを行うと、突然のトラブルが発生した場合に、費用負担をめぐってトラブルが発生します。

形見分けを行うときに、処分に費用が必要な遺品が見つかったり、負債として残っているものが見つかることがあります。

したがって、早い段階で形見分けを行うのが、大切なことになります。

故人を偲ぶ期間が終わったら、早急に「換金可能なもの」「形見分けする遺品」そして「処分するもの」に分類しておくのが、余計なトラブルを回避するのに必要です。

最後に

いかがでしたでしょうか?

本ページでは、形見分けの基本となる知識から、注意点そしてマナーまでお伝えしてきました。

事前に基本となる知識を身につけることで、故人を偲ぶ気持ちを大切にして、想定外のトラブルに対処することができます。

最後に本ページの内容を、もう1度まとめておきます。

  • 形見分けとは、故人が生前に親交が深かった人に対して、縁があったり喜ばれたりする遺品を贈ることを指す。
  • 具体的な形見分けの時期は、「仏式」「神道」「キリスト教」などの宗派や、地域によって異なる。
  • 形見分けの遺品を贈るときは、「目上の人」「高価なもの」「過剰な包装」に注意が必要。選ぶ時に大切にすべきことは、受け手に対して、喜ばれるものを選ぶのが重要となる。
  • 相続手続きが終わった後に形見分けを行うと、発生する費用の負担をめぐって、遺族間でトラブルが生じやすい。早い段階で遺品整理を行い、形見分けをするものとしないものを、分類しておくのが肝心となる。

形見分けを行うには、早い段階でご自身の状況に合ったマナーを把握して、慎重に受け手を選ぶことが大切になります。

本ページを読むことで、形見分けを行う予定がある方に対して、役立つものがあれば幸いです。

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